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○○○○を書き写す人生って・・・


【幸せをつくる無敵の言葉学】
現役国語教師&ラジオパーソナリティ
松本エリハです。

テスト返却あるある

昨日は担当している教科の中間試験のあと

草津のラジオ生放送、

そして今日はその試験の返却&解説の授業でした。

 

これ、昔からそうなんですが・・・

テスト返却のときによく見られる光景があります。

 

それは、

返却された自分の答案に
模範解答を赤ペンでひたすら写し続ける生徒

 

まるで反射のように取り掛かって、
ひたすら写し続けるんです。

 

自分が解いた答案と正解を照らし合わせる

 

もちろんこれは、学習方法として立派に成り立ちます。

「なぜ、間違ったのか?」

「どこを勘違いしたのか?」

「今後に、どう生かせばいいのか?」

 

テスト直しから学ぶことはたくさんあります。

 

ここで何とかしないといけないのは、

(何なら問題用紙も見ないで)模範解答の答えを写す

というこの行動。

 

 

「ア」と書いて不正解だったところに「イ」と書き直すだけの作業

 

これが問題なんです。

問題と言うか、もはや申し訳ない気持ちにさえなります。

 

 

おそらくこれまでに、どこかのタイミングで誰かに

「テストを返されたら模範解答の答えを自分の答案に写しなさい。
ちゃんと写したかどうか確認するので、写したら提出しなさい」

と指導されたのを、忠実に守っているのでしょうね。

 

 

ほんとに忠実にやるんです(毎回「やらんでもいいよー」と言ってますが、なんかやっちゃうみたいです)

なんかね、だんだん申し訳ないというか

生徒のみんな、ごめんねー

みたいな気持ちになってくるんです。

 

 

大人のみなさん、この

「間違ったところに模範解答を書き写す」

ことにあまり意味がない理由を、説明できますか?

 

こうして思考は停止させられてきた

この現象、

時代と価値観が移り変わったことの、置き土産だと思っています。

 

これからの時代(というか今でもだいぶ急いでほしい)、

「正解のプリントを書き写す」という作業に対して、きちんと違和感を感じる

この感性があるかないかは、重要です。

 

でも、つい今までのクセで

大人もきっと似たような行動を取りがちです。

 

「みんなそうしてるから」

「そういうものだから」

「昔からそうしてきたから」

 

この、一見便利な言葉で

自分の心と向き合うチャンスをつぶしてしまうのは、本当にもったいない。

 

 

「模範解答の丸写しではないテスト直しはめんどくさい」

 

これはその通りです。

めちゃくちゃめんどくさいです。

この、「めんどくさい」を

「ひとつずつやれば楽しい」と感じるようになる。

 

大人も子どもも、これは

どこからどう見ても成長です。

 

子どもをとやかく心配する前に。

「自分と同じことをしているだけかもしれない」という目で見てみると、

違って見えてくることがあると思いますよ。

 

 

今日もまた、言葉とともに。
【幸せをつくる無敵の言葉学】松本エリハ


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